Tomioka #15

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Leica M Monochrom + Super-Angulon 21mm F4
2013.05.04 / Tomioka

国道6号はいわきから富岡まで制限なく通じていますが、いわきの市内を抜けると一気に交通量が減り、常磐線・東京側の実質的な終着駅となっている広野駅の集落を過ぎると人を見かけることもほとんどなくなります。国道沿いには多くのスーパーやテナント、飲食店は連なっていましたが、Jビレッジを過ぎた先にあるガソリンスタンドより北側に営業しているお店を見かけることはなかったです。原発から20km弱のところです。

そこより先、すれ違う車の多くはパトカーや消防車等の車両、原発への人員輸送用と思われる貸し切りの大型バスやマイクロバスのみとなり、主要な一桁国道とは思えない交通量でした。国道の沿道の農地や空き地には、除染された土壌などが黒い大きなビニールに入れられ積み上げられています。

富岡駅周辺の地区のひとつ北側の夜ノ森駅周辺の地区の手前から先は帰還困難区域となり、一般の私は立ち入ることができない地域になっています。その帰還困難区域の外側になる地域も移住制限区域・避難指示解除準備区域となっていて、富岡駅周辺の地区も震災から26ヶ月経った今もそこに生活はありません。

富岡駅周辺での空間放射線量は3.44μSv/hでした。日中の立ち入りが自由になった現在も宿泊はできず、1日5時間まで滞在可能とのこと。現在指定されている居住制限区域・避難指示解除準備区域の解除見込みは3.11から5年、帰還困難区域の解除見込みは6年。見込みまででもあと約3年という時間が必要です。